美容皮膚科と美容外科はまったく別の分野です

「美容皮膚科」と聞くと、手術やメスを使った治療を連想し、不安に感じる方も少なくありません。特に、美容外科と混同してしまい、ハードルが高い印象を抱いてしまうケースも見受けられます。しかし実際には、美容皮膚科と美容外科はまったく異なる診療領域です。治療の内容はもちろん、医師の専門分野や患者様のニーズも大きく異なります。

美容皮膚科は“肌そのものの美しさ”を追求する専門科

美容外科は、目や鼻など顔のパーツを整える外科的処置によって、見た目の印象を大きく変えることを目的とした医療分野です。「目を大きくしたい」「鼻を高くしたい」といった造形面の悩みに対し、形成外科の技術を応用しながら、身体の形や構造そのものにアプローチしていきます。

一方、美容皮膚科は“肌そのものの美しさ”を高めることに特化した領域です。

皮膚の仕組みや変化を深く理解している美容皮膚科医が、レーザーや注射、外用薬などメスを使わない治療法を用いて、肌悩みの根本に働きかけていきます。

例えば、シミの治療ひとつをとっても、ただ機械を当てるだけでは十分とは言えません。

シミには種類があり、見た目が似ていても治療法が異なるケースもあるため、的確に見極めるためには医師の経験と専門的な知識が不可欠です。

美容皮膚科では、そうした判断に基づいたオーダーメイドの治療が行えるだけでなく、顔全体のトーンを整えたり、透明感を引き出したりと、単なる“部分ケア”に留まらない上質な美肌づくりが可能です。

「美容皮膚科」と「一般皮膚科」は治療目的が大きく異なります

「一般皮膚科」は、湿疹やかぶれ、アトピー性皮膚炎などの皮膚疾患を保険診療の範囲内で治療する医療機関です。外用薬や内服薬を用いて、症状を抑えること・疾患を治すことを第一に考えた治療を行います。ただし保険診療では処方できるお薬に制限があるため、治療内容はどの病院でもある程度似通ったものになりがちです。
一方で「美容皮膚科」では、保険の枠にとらわれない自由診療が中心です。そのため、より高度で専門的な美容治療や、クリニック独自のメニューなど、選択肢の幅が格段に広がります。疾患の改善に留まらず、患者様の見た目や生活スタイルまで考慮した包括的なスキンケア医療を提供できるのが大きな特徴です。

例えば、ニキビ治療においても違いは明らかです。

一般皮膚科では、今あるニキビを消すことが主な目的となりますが、美容皮膚科では「ニキビができにくい肌環境」へと導くことを重視します。さらに、ニキビ跡や色素沈着を残さないよう、肌の美しさを保つためのアプローチも同時に行うため、見た目に配慮した仕上がりが期待できます。

美容皮膚科のよくあるお悩み

しわ・たるみ

しみ・そばかす


ケミカルピーリング


ワキ汗のボトックス注射