一重瞼と二重瞼の構造的な違い
一重瞼と二重瞼の違いは、目を開ける際に瞼の皮膚が折れ曲がるかどうかにあります。瞼を持ち上げる働きを担う「上眼瞼挙筋(じょうがんけんきょきん)」という筋肉は、眼球の上部に位置し、瞼内部の「瞼板(けんばん)」という軟骨様の組織を引き上げることで、瞼が開く仕組みです。
二重瞼の場合、この上眼瞼挙筋の一部が分岐し、瞼板だけでなく瞼の皮膚にも接続しています。そのため、目を開けると筋肉が皮膚も一緒に引き上げ、瞼に折り目ができて二重になります。一方で一重瞼は、上眼瞼挙筋が瞼板のみに付着しており、皮膚は引っ張られません。そのため、瞼の皮膚が折れることなく、目を開けることが可能です。
二重まぶた(埋没法)
いつでもパッチリきれいな二重を実現するために、最近では切開しない埋没法の手術手法が洗練され、気軽に受けられる身近な手術となっています。短時間で自然な二重にできるだけでなく、縫い目が目立たない手法で二重ラインを固定できます。点眼麻酔と局所麻酔を行うことで、安全にほぼ痛みのない手術が可能です。また、術後の腫れや内出血もほとんどなく、翌々日にはメイクもできますので、普段の生活への影響も最小限に抑えられます。一年間の保証もありますので、安心してご相談ください。

埋没法が向いているのはどんな人?
二重瞼を希望する方にとって、切開を伴わない埋没法は手軽で魅力的な選択肢に映るかもしれません。しかし、瞼の状態や目的によっては、他の術式のほうが適している場合もあります。「すぐに元に戻ってしまった」「仕上がりに凹凸が出てしまった」といったトラブルを避けるためにも、まずは専門医に相談し、自分に合った施術を選ぶことが大切です。
以下では、一般的に埋没法が適している方と、あまり適さないとされる方の特徴をご紹介します。
埋没法が適している方
以下のようなニーズを持つ方には、埋没法による二重整形が向いています。
メスを使わずに二重を手に入れたい方:
切開を行わない埋没法は、比較的ハードルが低く、試しやすい施術です。万が一、元に戻したくなった場合でも、糸を取り除くことで修正が可能です。
ダウンタイムを短く抑えたい方:
腫れが引くまでにかかる時間は数日〜1週間程度とされ、3日ほどでメイクも可能になります。仕事や人と会う予定が多い方にも負担が少ない治療法です。
片方だけ二重にしたい方:
片目だけの施術にも対応可能なため、左右の目元のバランスが気になる方にも適しています。
二重の幅を自由に調整したい方:
埋没法は、希望の二重ラインに合わせて細かく幅を調整できるのが特徴です。理想のイメージに近づけやすい方法です。
アイプチの手間から解放されたい方:
毎日アイプチを使うのが面倒な方にもお勧めです。埋没法なら、ナチュラルな仕上がりの二重を長期間維持できます。
埋没法が適さない方
以下のような条件に当てはまる方には、別の施術法が検討されることが多いです。
長期間二重を維持したい方:
埋没法は半永久的なものではなく、数年以内にラインが薄れたり消えたりする可能性があります。長期的な効果を求める場合は、切開法の方が適しています。
瞼に脂肪やたるみが多い方:
上瞼に厚みがあると、糸が安定しづらく、元に戻りやすくなります。そのため、埋没法では効果が出にくく、再施術が必要になることがあります。
眼瞼下垂の症状がある方:
上瞼の開きが弱い「眼瞼下垂」の場合も、埋没法は不向きです。瞼の構造そのものに対する処置が必要になるため、適した手術方法を選ぶ必要があります。
二重まぶた(全切開法)
切開して余計な脂肪を取り除くことで、厚ぼったい目元も理想の二重を半永久的に保てるようになります。また、まぶたにたるみがある場合も、切開法で余計なたるみを取り除くことでスッキリときれいな幅の広い二重ラインを実現できます。術後、一重に戻ってしまうこともありません。点眼麻酔や局所麻酔で痛みのほとんどない手術を行います。ただし、術後の腫れ・内出血が落ち着きはじめるのには2週間程度かかります。

二重まぶた+脂肪除去
まぶたの腫れぼったさを気にされている場合、まぶたの脂肪取りは、二重手術と同時に行うことが多いです。切開はせず2mm程度の小さな穴を開けて脂肪を取るため、術後の腫れや内出血もほとんどありません。なお、きれいな二重のラインもご希望される場合には、埋没法と組み合わせた手術がおすすめできます。
上まぶたたるみ取り
二重ラインにかぶさってまぶたが三角形に見えるなど、加齢などでまぶたの皮膚が伸びてしまった場合に行います。一重か二重か、眉毛の位置、眼瞼下垂の有無により、手術法が変わります。挙筋腱膜が瞼板から外れている場合やまぶたの厚ぼったさなどに関しても、同時に解消できる術式があります。
なお、肩こりや頭痛、不眠などを伴う眼瞼下垂症と診断された場合は保険適用もあります。

下まぶたたるみ取り
下まぶたはシワや脂肪が漏れてきたバギーアイによるたるみなどによって老いや疲れが現れやすい場所です。逆に、この部分を整えることで目元を引き締め、スッキリと若々しい印象にできます。とても薄くてデリケートな部分ですが、脂肪・たるみ・小ジワなど解消する目的に合わせた繊細で緻密な手術を行っています。
目袋除去術(経皮的)
下まぶたにたるみがあって、皮膚にもたるみがある場合に行う術式です。たるみの原因となっている脂肪を切除し、余っている皮膚を切除することで術後の小ジワ形成を予防します。内出血が消えるまで数週間はメイクでカバーします。傷跡は数ヶ月で目立たなくなってきます。
睫毛貧毛症治療液(グラッシュビスタ)
上まつ毛の長さ・豊かさ(太さ)・濃さを改善する外用薬で、発毛可能な毛包が存在していれば効果を期待できます。まつ毛が不足している・不十分な睫毛貧毛症の場合に処方されます。毎日塗布することで効果を得られ、塗布を中止すると元のまつ毛に戻ります。グラッシュビスタは、2014年3月に厚生労働省によって製造販売が承認されています。
